世羅な人々 ずっとの人も選んだ人も [interview]世羅な人々 ずっとの人も選んだ人も [interview]

不便さゆえの楽しさとでも言うのでしょうか。
この生活の中でこそ見つけられる楽しみがあります。

Cafe Repos経営

西原くるみさん

Iターン2015年移住

不便さゆえの楽しさとでも言うのでしょうか。
この生活の中でこそ見つけられる楽しみがあります。

昔ながらの風景と豊かな自然が残る世羅町なら、
私の長年の夢を叶えられる思いました。

「田舎でカフェを開きたい」と考えた時、真っ先に浮かんだのが世羅町でした。この町は父方の祖父母の家があり、小学生の頃からよく遊びに来ていた馴染みある場所。昔ながらの風景と豊かな自然が残る世羅町なら、「くつろぎの空間を作る」という私の長年の夢を叶えられると思いました。その後、妹も賛成してくれ共同経営することに。二人で福山市からこの町へ移住してきました。
店名はフランス語で「休息」を意味する「Repos」からです。世羅町の自然に触れ、少しでも日常のストレスを癒してほしいと思い、2015年「Cafe Repos」をオープンしました。

やっぱり“旬のもの”ってすごいですね。
自然に抗って一年中作っている野菜とは全然違う。

実際に住んでみると、世羅町は想像していた以上に自然豊かな場所でした。まず、空気が澄んでいるから星空がとてもきれい!実家のある福山市とは星の数が違って空がすごく近くに感じられます。
それに、野菜だってとても新鮮なんですよ。うちはいつもご近所さんが「これ、良かったら食べて」と採れたての野菜を持ってきてくださいます。アスパラにしてもトマトにしても、もうこれまで食べてきた野菜と全然違うんです。味がしっかりしていて、みずみずしくて「野菜って、こんなにおいしかったんだ!」と一つひとつビックリします。
やっぱり“旬のもの”ってすごいですね。自然に抗って一年中作っている野菜とは違う。“本当においしいタイミング”に食べることが、どんなに幸せなことなのかが分かります。

開業に向けて、
町内が一丸となってサポートしてくれていると思いました。

でも最初の頃は、開業に不安がなかったわけではありません。多少馴染みはあるとは言え、初めて暮らす町。親にも反対され、私自身も「経営なんて本当にできるのかな」と心配でした。
支えてくれたのは、町役場や商工会の方々です。土地の購入については企画課の方がいろいろアドバイスしてくれましたし、お店オープンの際には、観光協会の方がSNSを使い各所へPRしてくれました。また、ご近所の方々も率先してチラシを配ってくれ、時には人から人へチラシが回り、自分の知らない方がお店をPRしてくれていたこともあります。
みなさん、本当に親身になってくれ、町が一丸となってサポートしてくれていると思いました。おかげでテレビや雑誌に取り上げられ、今ではたくさんのお客様にきていただいています。

私は今、ここでの生活をとても大切に感じています。

移住して、もうすぐで約2年。最初は「移住者」だった私も、ようやくここでの暮らしに慣れました。今では、この自然に囲まれた世羅の良さをお店のお客様にお伝えすることもあります。
自然と共に暮らす田舎暮らしは、もちろん都会に比べて不便なこともあります。生命力ある雑草に悩まされることもあるし、女性ながらにバリカンで庭木を剪定することもあります。だけど、意外と慣れてくるものですよ。不便さゆえの楽しさとでも言うのでしょうか。この生活の中だからこそ見つけられる楽しみがあるのです。
今では、こうした私たち姉妹の姿を見て、移住に反対していた親も応援してくれるようになりました。たくさんの方々に支えられている世羅町での暮らし。私自身もこの場所をとても大切に感じています。

Cafe Repos経営

西原くるみさん

Iターン2015年移住
- プロフィール -
2015年に姉妹で「Cafe Repos」をOPEN。スフレを使ったドリアなど、町内では珍しいメニューで人気を集める。その一方、店のご近所さんたちから地元料理を教わることも。今後は味噌やこんにゃく、梅干作りに挑戦する予定。